結論


Bigscreen Beyondは2024-08現在で最も軽く、最も小さいHMDです。さらには解像度も高い上に発色も綺麗で、その特徴からVRChatに最適なのではないかと噂されてきました。しかしながら、3ヶ月以上使用してみた結果、むしろVRChatには向いていないのではないかと思うようになりました。

私が辿り着いた結論は以下の通りです。

その理由をご説明します。

理由1: 軽さや小ささは寝VRにおいてメリットとならない


Bigscreen Beyondの購入を検討している方は、その軽さや小ささに惹かれたのだと思います。しかしながら、そもそも寝VRにおいて軽さや小ささはまったく重要ではありません。仰向けに寝ている場合(※1)は首への負担はゼロですし、座っている場合も、真っ直ぐ座っていればHMDは重量バランスが取れているため、首への負荷はほとんどありません(※2, 3)。

また、小さければ横向き寝ができるかと言われればそんなことはなく、現状最小のBigscreen Beyondでも横向き寝はできません。物理的に横を向くだけならばできますが、スイートスポットがシビアな関係上、少しでも枕に触れると何も見えなくなります。

以上より、前後の重量バランスが取れていて、後頭部に邪魔なパーツがなく仰向け寝を妨げないのであれば、HMDが大きいことのデメリットはないし、HMDが小さいことのメリットもないと感じました。

※1: VRChatには仰向けに寝ている状態でも、前を向いているかのように振る舞うHorizon Adjustという機能があります。元々は寝たきりの方のために実装された機能でしたが、私のような怠惰な人間が寝ながら遊ぶことにも使えます

※2: Meta Quest系列は重量バランスが前に偏っていますが、Eliteストラップで前後のバランスを取ることができます

※3: 筋肉量の関係で、真っ直ぐ座った状態ですでに首への負荷が気になる方の場合は、この限りではありません

理由2: 視野角が狭い上に、色収差によりまともに見える範囲がさらに狭い